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どこかへ出かけた時に 「徒然なるままに」 書いていこうと思っています。
なんだかずいぶん長〜い日記になってしまったので、気力のある方は読んでみてください。
ここに書いてあることはあくまでも個人的な見解ですのでご批判の程はご容赦を‥
2000年4月〜6月分
2000年7月〜8月分
2000年9月〜10月分
2001年1月3日 新年のご挨拶
みなさま、明けましておめでとうございます。お久しぶりでございます。7月に更新して以来、半年ほど全く更新しておりませんでした。その間、みなさまはいかがお過ごしでしたでしょうか?私は相変わらず忙しい日々を送っておりました。思いもかけずパソコンが壊れてしまい、その後にデータも全部なくなってしまうという非常事態が立て続けに起こり、毎日、目先の忙しさに追われてついついほったらかし状態が続いておりました。
私の(つたない文章ではありますが)舞台の様子のご報告などをいつも楽しみに待っていてくださった方々には本当にに申し訳なく思っております。自分のサイトのチェックも全くしない日々が続いていたにもかかわらず、いつの間にか2万3千人を超える方々がおいで下さっていた事にはただただビックリしております。このサイトは無料ページを使っている関係でいつ削除されてもおかしくない状態だったのですが、運良く今まで削除されずに残っていました。「もうだめかも…もう無くなってしまったかも…」と思いつつ近頃は半分諦めていました。
こうしてみなさまとまたこのサイトを通して同じ思いや感動、衝撃、楽しかった出来事などを共有することができるようになってうれしく思っています。今の生活ではなかなか公演を見る時間が作れない状態なので、歌舞伎のことだけでなく、何気ない日常の出来事などが話題の中心となってしまうと思いますが、どうぞこれからも気長にお付き合いくださいませ。
さてさて、話は変わって、みなさまはお正月をどのように過ごされましたか?初詣にはお出かけになったのでしょうか?私は…ハハハ、、、家で寝正月でした。年末最後の一週間ぐらいからちょっと体がダルくて、寝る時も「寒いなぁ〜」と単純に思っていたのですが、どうもずっと微熱があったようで休みに入ってから体温計で計って見たら37度を超えていました。「どうりで…」と変にナットク。たいした熱ではないので薬も飲まず、栄養を取って暖かくして寝ていたら、今日は復活できました。
次の長期休暇はゴールデンウィークですねぇ…って今からそんな先のことを考えてしまいます。確か去年のお正月もそんなことを話題にしたような気が…(笑)社会人になると休みしか楽しみがなくなりますよね〜。でも、休みの時っていつも何故かほとんど何もしないままあっという間に過ぎ去っていくんですよね。不思議。会社に行っている時の一週間もあっという間に終わってしまうけれど、休みのときの一週間はそれ以上に速く終わってしまうような気がします。楽しみにしていた分だけ過ぎ去っていく時間の速いこと速いこと…。去年のゴールデンウィークも、夏休みもこのお正月休みも結局どこにも旅行に行けなかったので、今年のゴールデンウィークはどこかへ出かけたいですねぇ。べつに遠い所へ行こうとは思ってないのですが、アジア近辺とか、西海岸辺りなんか行きたいなぁ…。太陽が照りつけるような南の島も行ってはみたいのですが、日焼けできないのでいつもパスなんですけど、海に入らなくても日陰でのんびり過ごすって言うのも魅力ですねぇ。行けるかなぁ?まぁ、私の財力次第なんですけどね(笑)
このサイトもあと4ヶ月で三年目に入ります。ここ半年ほどは何も更新してませんでしたが、始めた当初はまさかこんなに長くやって来れるとは思ってもいませんでした。一年ぐらい続けられればいいかな…という軽い気持ちでした。訪れて下さる方々にも恵まれて、なんとかここまでやってこれました。画像がほとんど無いホームページも近頃珍しいとは思いますが、そのうちきれいな画像で埋め尽くされるような…(って何時の事になるかわかりませんが(笑))楽しいサイトを作っていこうと思っています。まずは、背景ぐらいは画像にしたいですよねぇ…ふむ。がんばるぞぃ!!
2001年7月中旬 各展覧会紹介
今月はなかなか公演の事が書けないので、今行くつもりの展覧会についてご紹介しようと思います。普通の絵画や彫刻などの展覧会とはちょっと違う趣向のものなので興味のある方はぜひどうぞ(^^)
イタリア 科学とテクノロジーの世界 〜ダ・ヴィンチ、ガリレオとその後継者たち〜
7月14日(土)〜9月2日(日) 国立科学博物館 9:00〜17:00 月休
大人 1300円 小人 600円 JR・営団地下鉄銀座線・日比谷線・京成電鉄 上野駅下車
科学の歴史の中でとても貴重な発明品や実験装置、関連するアートがずらりと並んだ16の劇場を自由に楽しみながら、科学の成り立ちとその魅力を学べます。
私達の生活に様々な恩恵をもたらしている近代科学の発展のルーツはイタリアのルネサンス期に見ることが出来ます。この展覧会では、レオナルド・ダ・ヴィンチからガリレオ・ガリレイまでのルネサンス期における近代科学の芽生えから現代のテクノロジー社会まで、イタリア科学の探求の歴史をたどっていきます。同時に「科学と産業との接点」や「科学と芸術の融合」など、今日のイタリア文化を特徴付ける考え方を科学との関連の中で紹介します。
第一セクションではルネサンス期の科学観は、人間の五感の機能を通じて人間を取り巻く宇宙や世界を理解していこうというものでした。レオナルド・ダ・ヴィンチはこの五感の各機能の解釈を無限に広げることで、かつてない科学的発送や発明を生み出しました。そしてこの科学観は、ガリレオにいたって大きく変容します。人間が互換と想像力を活用して、人を取り巻く世界をどのように理解していったのかをルネサンス期の発明と現代の科学的発明を対比しながら紹介します。
第二セクションでは人間が能動的に自然を「研究し、解体し、法則化し、予測し、制御する」という現代の科学観に基づき、自然界の発見や探求がどのように進められてきたのかを見ていきます。「エネルギー」「物質」「人体」「宇宙」の4つの分野で、どのような発明がされたり、実験装置が作り出されたかを明らかにし、近代科学の発展の歴史をたどるとともに、それらの歴史を彩った科学者達の発想と業績を紹介します。そして、展示の最後は「世界のすべての人をつなぐコミュニケーション手段ー通信」をテーマにマルコーニの発明へと続きます。
ダ・ヴィンチとルネサンスの発明家達展
7月10日(火)〜9月2日(日) 日本科学未来館 日〜木10:00〜17:00 金土10:00〜19:00 火休
大人 1300円 18才以下 600円 6才以下は引率者一名につき二名まで無料
新交通ゆりかもめ 船の科学館駅 徒歩5分 テレコムセンター駅 徒歩4分
東京臨海高速鉄道りんかい線 東京テレポート駅 徒歩15分
レオナルド・ダ・ヴィンチは天才的な芸術家としてだけでなく、科学者、エンジニア、建築家としても知られています。自由な発想が歓迎されたルネサンス期には、ダ・ヴィンチをはじめとする天才達が万能の力を発揮し、歴史に残る大発明が数多く生まれました。
本展では、ルネサンス発祥の地フィレンツェにそびえる、ブルネレスキ設計のサンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂のクーポラ(丸屋根)、ダ・ヴィンチが考案した飛行機械や工学器械の模型、歴史上最初の人体解剖図の再現、さらにはダ・ヴィンチが登場する背景となったシエナ地方のエンジニア達の業績などが展示されます。現代にいたる先端工学の基礎となった、これらのルネサンスの発明や発想を、ユニークな模型、資料、マルチメディアなどで分かりやすく紹介します。
ギャラリーツアー ガリレオ工房のスタッフが主な作品について解説を行います。
毎週金曜日 13:00〜/15:00〜 (約45分)の2回
7/13、20、27 8/3、10、17、24 の計8回 定員20名、先着順、展覧会観覧券が必要です。
イタリアと日本 生活のデザイン展
7月28日(土)〜8月22日(水) パシフィコ横浜 日〜木10:00〜18:00 金土10:00〜19:00
一般 1000円 大学・高校 900円 中学生以下は無料
JR・横浜市営地下鉄・東急東横線 桜木町駅 徒歩の場合 動く歩道などを経由して約12分
バスの場合 市営バス4乗り場「パシフィコ横浜」行き約7分(130・131・140・141系統)
JR・横浜市営地下鉄・東急東横線・京急線・相鉄線 横浜駅
バス 市営バス17乗り場「パシフィコ横浜」行き約10分(横浜駅東口そごう1階バスターミナル/141系統)
洗練されたデザインが世界中で高く評価され、私達の生活にも深く入り込んでいるイタリアデザイン。本展覧会は、イタリアがこれまで世に生み出してきた良質なデザイン製品(食器や日用雑貨、家具などからファッション、レジャー用品にいたるまで妬く350点)を一堂に集め、展示する事で、その背景にあるイタリア人の生活様式や、生産プロセス、また今後の日本の新しいライフスタイルの可能性・方向性を明らかにしようというものです。日伊の専門家達による「対話」を軸に作り上げられた会場は、想像する喜び、発見する楽しさに満ちあふれ、日常を豊かにするためのエッセンスがふんだんに盛り込まれています。
「家」 人生で最も長い時間を過ごす家。より便利で快適な居住空間として、またSOHOのようにしようができる場としての家を、様々な角度から提案していきます。著名な建築家・デザイナー達が提案する家や、イタリアらしい洗練された家具、生活用品などを通し、新しい家、日常生活のあり方を探ります。
「子供の世界」 イタリアでは子供を個人として認め、尊重していく文化があります。子供時代に養われた感性はやがて大きな想像の翼を広げていきます。豊かな想像性を持った大人に育つために、子供にどんな生活環境を与えていくのか。このゾーンではそうした生活を垣間見る事が出来ます。
「自由な時間」 遠くにバカンスに出かけることや仕事から逃れるということだけでなく、仕事の中に余暇的な要素を取り入れるなど、現代人にとっての「自由な時間」のあり方を提案します。イタリア人のライフスタイルにとって欠かすことの出来ない食文化の紹介や、新しいレジャーの紹介などもあわせて行います。
記念セミナー「ドムスアカデミー・セミナー イタリアデザインの主役達と21世紀のデザイン志向経営」
ミラノにあるドムスアカデミーは、デザイン教育の最高峰として世界中から若い才能を集め、講師陣には著名なデザイナー達が名を連ねています。本セミナーはドムスアカデミーとの共催により、企業経営とデザイナーのかかわりに焦点をあて、開催します。
講師 ステファノ・ジョヴァンノーニ(デザイナー)、リカルド・サルファティ(ルーチェプラン社デザイナー兼経営者)、ディエゴ・ドルチーニ(靴デザイナー)
モデレーター アンドレア・ブランジ(建築家・デザイナー、本展総合監督者)
会期 7月31日(火) 10:00〜17:00
会場 パシフィコ横浜 参加料 一般10,000円
セミナーのお問い合わせ・お申し込みは「生活のデザイン展セミナー事務局」
Tel 03−3271−5641 e−mail italy−design@ntb.co.jp
2001年 5月某日 歌舞伎座夜の部 二幕目・三幕目・四幕目
昼の部もまともに見ることができませんでしたが、夜の部もちゃんと見ることが出来なさそうです。とりあえず、幕見で通したので舞台の様子を今回はカンタンにご紹介したいと思います。
最初は英執着獅子でした。これは雀右衛門丈を堪能する演目です(笑)最初は傾城の衣裳を着ていらっしゃって、黒地に色とりどりの大きな牡丹の花が艶やかに刺繍されていて、紫と赤と緑の色が使われた帯を巻いていらっしゃいます。周りを飛び回る蝶々と戯れた後、鈴が付いた太鼓が乗っている扇子を手にもって舞われます。そして、上の黒地の衣装を脱いで中に着ていらっしゃった鮮やかな赤のお着物になって、巻物状態になっている手紙をパ〜ッと広げます。(どうも紙で出来たものではなくガーゼのような物に字が書いてあるように見えました)そうこうしているうちに、引抜きで白い衣裳にガラリと変わります。そして、銀色の団扇を手に持って舞われた後、赤色の手獅子を持って周りを飛び回る蝶々と戯れます。そのうち、手獅子に乗っ取られたように、手獅子に引っ張られながら花道へと蝶々と一緒に引込みます。
中央に虹のような形をした丸い石橋がかかっていて、そこへ獅子の衣裳を身にまとった勇ましい出で立ちの雀右衛門丈が登場します。周りにはたくさんの力者が囲んでいます。手には牡丹の花が付いた枝を持って、かかってくる力者達をかわしていきます。そして、最後には石橋の中央に上がり、座に直って見得で幕となります。
お歳を召した雀右衛門丈が獅子の髪をグルグルグル〜ッと回すところは客席からもどよめきと共に盛大な拍手が巻き起こっていました。力者達に囲まれた立廻りは、スピード感にはちょっと物足りなさも感じますが、それが逆に優雅さにも見えてよかったのではないでしょうか。
次の幕は伊勢音頭恋寝刃でした。これは、團十郎丈はもちろん良かったのですが、菊五郎丈の仲居万野がいい味を出していたと思います。あまり良く思っていない福岡貢こと團十郎丈を邪険に扱って、「早く帰れ」だの「帰らないのなら別の妓を取れ」だのと大きな態度で客を客とも思わない、「金〜の〜ため〜な〜ら〜♪」みたいな世の中の裏を知り尽くした女という風貌なのですが、自分の都合の良い時は馬鹿丁寧に愛想良く振舞う“ギャップ”がかなり笑えます。そして、お紺こと時蔵丈もとてもよかったです。最初は一瞬「これが福助丈だったらどうなんだろう?」と思いましたが、表に出す態度とは裏腹の心の中の苦しい葛藤が出すぎもせず、かといって何を考えているかも分からないほど内に秘めてしまっているわけでもなく、必至になって刀の鑑定書を手に入れて福岡貢を助けようとする姿は思わず「がんばれ〜〜」と心の中で応援したくなります。また、お鹿こと田之助丈もいい味出しています。純粋で人を疑うことが無い田舎娘という感じなのですが、不器量だからということだけではなくて、あまりにもストレートすぎる所が扱い難いといった感じで、まわりにいいように扱われてしまっているのかな〜なんて想像してしまいますが、子供っぽくてあけすけな所が魅力です。
このお話は、喜助こと三津五郎丈とお紺こと時蔵丈の気転で貢こと團十郎丈の目的であった刀の鑑定書も手に入るし、大事な刀もすり返られなくて済むのですが、ちょっとした行き違いから手にしている刀に心を吸い取られてしまったように團十郎丈が次々と万野やお鹿、鑑定書を隠し持っていた北六、岩次など次々と切りかかってしまいます。我に返った貢こと團十郎丈は腹を切ろうとしますが、お紺こと時蔵丈や喜助こと三津五郎丈に止められ、名刀と鑑定書の二品が無事に戻ったことを届ける事が先だと思いとどまる所で幕となります。
最後はハッピーエンドで終わると言うわけではない話なのですが、最初は菊五郎丈と團十郎丈のやりとりの可笑しさに笑い、次に時蔵丈の苦悩、その行為の真意が分からず戸惑いを見せる團十郎丈に感情移入をし、最後に様式美を楽しむといった感じでした。歌舞伎のいろいろな要素がギュッと詰った演目なのではないでしょうか。
そして最後の幕は関三奴でした。これは三津五郎丈と辰之助丈が二人とも奴の日常生活や色恋沙汰などを軽快に踊られます。お一人ずつや、お二人揃っての足拍子などは立役としての舞踊ならではの力強さとスピード感があります。手踊りもしなやかさではなく、浮かれて思わず踊らずにはいられないといった陽気さを感じました。以前に三津五郎丈がお一人で舞われていた時は今回のような陽気さは感じなかったのですが、奴という役柄もあるのでしょうか、真の踊りはとてもしっかりとゆるぎないものなのですがひょうひょうとした軽快さと茶目っ気も感じられました。女形ならではの華やかさはありませんが、動きそのものをを楽しむ演目という印象でした。
一幕目が見られなかったのが残念でしたが、それでも十分満喫できました。昼の部はなんだかいつもとはやっぱり雰囲気が違うので落ち着いてみるという感じではないのですが、夜の部はいつもどおりなのでホッとしました。次はいつ見られるかしら…?
2001年 5月4日 歌舞伎座昼の部一幕目のみ
まさかこんなに早く見ることになるとは思っていなかったのですが、今日は團菊祭の昼の部を一幕目だけ見ることができました。とてもよく晴れていて、いいゴールデンウィークだなぁと思って幕見に行くと、既にたくさんの方々が並んでいらっしゃいました。去年のこともあるし、ゴールデンウィーク中ということもあるのでしょうね。立ち見になってしまいました。つい先日までは須磨と明石の二幕だったのに、いつの間にか京の巻が追加され、三幕構成に変わっています。
去年と同じくスピーカーから東儀さんの音楽が流れて来ます。夜の薄暗い砂浜に花道から馬に乗った光の君こと新之助丈がほとんど身動き一つ無く入っていらっしゃいます。馬から下り、ゆっくりとした動きで、とても物悲しい、悲痛な表情を浮かべ空を見上げて暗転します。
光の君を慕って都からついてきた楽人の一人が海に身投げをしたとして運ばれてきます。都を離れてついてきてくれた供の者への感謝の心を表すように手厚く葬るように命じて、京のことを偲びます。そんな光の君のところへ昇格して三位となった中将こと辰之助丈がやってきます。久しぶりの再開を喜び、須磨の暮らし振りや都の様子を話します。(やっぱり昇格したと言う事もあるのでしょうか、去年の時より少し大人っぽい印象です。去年の時は、“友達”と言うつながりの印象が強かったのですが、今回は“同士の仲間”という印象の方が強いです)須磨の暮らしは慎ましいけれど、荘園の女達は光の君の贔屓なので、よく働き、食事の世話、館の手入れ、掃除などを細々と勤めています。京とは違った野趣味溢れる良い庭になっています。女たちは屈託無く明るい働いています。その明るさに光の君を始め、家来も心を和ませられます。
都の紫の上から預かってきたと言って心づくしの品々が入った葛を開けます。そこに入っていた直衣を一枚をさっそく着てみます。そのまばゆい艶やかさの周りの人々からもため息がこぼれます。そして光の君は聞こえてきた楽人達が稽古をしている春鶯囀が聞こえてきます。そして、紫の上と連れ舞をした春鶯囀の風景が目に浮かび、思い出に浸ります。(ここで去年行われてた春鶯囀が舞台が回転して夢の中のような感じで、満開の桜の花の中菊之介丈と新之助丈が舞われます。去年の“綺麗だ〜!!”と思っていた風景が再びこの目で見ることが出来てすごく嬉しかったです)
それから何日かして凄まじい雷雨に襲われ、逃げ惑う民を館に避難させます。館の廊下にも雷が落ち、立ち上る煙の中に亡霊の桐壺院があらわれます(しかも中に浮いていて、フワフワ〜という感じでスモークもたくさん出てくるし、ひく〜い地を這うような声で話し出すので結構コワイ…)「迎えの船が来るからそれに乗ってこの地を離れるが良い」と言い残し闇の彼方へと消えてしまいます。
今回はこの一幕しか見ていないのであとの話が気になりますが、また次回と言う事で…
全体的に現代調の演出進行になっています。暗転も何回かありましたし、なんと言ってもスピーカーから流れる音にちょっと違和感を感じますが、これはこれで楽しめます。二幕目も三幕目も見れると良いのですが…
今回はかなり短い徒然草です。五月の夜の部も見ているし、六月の夜の部も見ているのですが、早めにに書きますのでお許しくださいませね。
2001年 4月30日 ゴールデンウィーク中に開催されている展覧会
みなさんはゴールデンウィークをどのように過ごされるご予定ですか?ゆっくり休むという方もいらっしゃるでしょうし、キャンプや旅行に出かけるという方もいらっしゃるでしょうね。とりあえずどこかには出かけるけれどまだ決めていないという方もたくさんいらっしゃると思うので、今回は各美術館などで開催されている展覧会をいくつかご紹介したいと思います。私もこの中でいくつかは行くつもりなのですが、開催期間が結構長いものが多いので、休み明けにお時間のあるときにお出掛けになるのもいいのではないでしょうか。
国立西洋美術館 宮廷と都市の文化展 7月8日まで 1300円 上野 03−3272−8600
イタリアの各地の美術館からの選りすぐりの美術品のみならず、工芸品や武具なども含めた展覧会です。その趣旨は、歴史的現象としてのイタリア半島に起こったルネサンスの「文化」そのものを理解してもらうことにあります。つまり、日本では既におなじみのボッティチェッリ、レオナルド・ダ・ヴィンチ、ミケランジェロ、ラファエッロといった作家のみを中心とした展覧会ではありません。絵画、彫刻、素描、写本、タペストリー、宝飾工芸品、陶器の美術品に加え、武具、科学観測用具等の歴史的資料など、様々なジャンルの作品、約180点で構成されています。それらを、それぞれの地域と歴史に従って、分類・整理しながら各セクションは構成されています。
第1セクションでは、15世紀のフィレンツェの文化に焦点を当てながら、ルネサンスの始まりからその成熟へ至る道筋をたどります。そこには、遠近法の登場によって革命的に変化してきたイタリア絵画の流れと、メディチ家によって庇護されていた学問と芸術の融合した世界が繰り広げられます。
第2セクションでは、フィレンツェから各地に伝播した遠近法を中心とした新たな芸術規範が各地の伝統と結びつく中で生まれた15世紀のイタリア各地の宮廷や都市の独創性豊かな文化を再確認します。
さらに第3セクションでは、盛期ルネサンスの名品を見ながら、そのあとに生まれるマニエリズムの萌芽をたどることができます。
第4セクションは、最後のセクションとなりますが、16世紀ヴェネツィア派の優美な色彩の世界と、トスカーナ大公国時代の絢爛なマニエリズム文化を比較しながら、絵画や彫刻のみならず、華麗な工芸品の世界をご堪能いただけます。
そして最後には、イタリアのルネサンス文化というものが、単一の芸術規範に従って生まれた文化・芸術運動ではなく、イタリア半島のありとあらゆる多様性の総体であり、しかもそれは伝説や神話などではなく、歴史的な現象なのだということが実感として理解していただけることと思います。
上野の森美術館 ヴェネツィア絵画展 5月27日まで 1300円 上野 03−3272−8600
ヴェネツィアは、697年に初めてドージェ(総督)が選ばれてから、1797年にナポレオン軍に占領されるまで、1100年間も続いたヴェネツィア共和国の都でした。18世紀ヴェネツィア絵画は、そのヴェネツィア共和国最後の世紀に華開きました。18世紀は通
常、ワトーやフラゴナールといったフランス絵画を中心としたロココの時代として語られます。しかし近年、ロンドン、ワシントン、ニューヨークそしてヴェネツィアなどで開かれた18世紀ヴェネツィア絵画の様々な展覧会により、その絵画の魅力と意義が大いに注目されています。
本展は、「日本におけるイタリア年」を記念して行われるもので、18世紀ヴェネツィア絵画を日本で初めて本格的に紹介するものです。すなわち、18世紀イタリア絵画最大の巨匠ジャンバッティスタ・ティエポロと18世紀ヴェネツィアの人々の生活を生き生きと描いたピエトロ・ロンギを中心に、セバスティアーノ・リッチ、ジャンバッティスタ・ピアッツェッタ、カナレット、フランチェスコ・グアルディなど約20人の作家の名作を紹介します。ヴェネツィアのアッカデミア美術館、コッレール美術館、クエリーニ・スタンパリア美術館、18世紀ヴェネツィア美術館(カ・レッツォニコ)やヴェネト州のヴィチェンツァ市立美術館、フィレンツェのウフィツィ美術館などイタリア国内の国公立美術館の所蔵作品を中心に、ロシアのエルミタージュ美術館、スウェーデンのストックホルム大学美術史研究所の名品を加えて構成されています。東京展では、油彩
61点、京都展では、油彩52点、素描35点の計87点が展示されます。
18世紀ヨーロッパ文化の精華、ヴェネツィアの栄華を彩
る「現実」と「幻想」の絵画をお楽しみ下さい。
東京国立博物館 国宝 醍醐寺展 5月13日まで 1300円 上野 03−3272−8600
真言宗醍醐派の総本山である京都・伏見の名刹
醍醐寺は,貞観16(874)年に理源大師 聖宝(りげんだいし
しょうぼう)が笠取山(醍醐山)の山上に草庵をむすんだことからはじまり,以来千百年あまりの歴史を持ちます。長い歴史の中にあっては,いくたびかの火災や戦火の難に遭いますが,時の権力者たちの篤い帰依を受けることにより復興し,広く信仰をあつめてきました。その結果,醍醐寺には建築物や絵画,文書など貴重な文化財が数多く残されました。それらの文化財は,宗教史上のみならず,文化・芸術史においてもまさに特筆すべき宝の山といえます。
本展は,数多くある醍醐寺の所蔵品のなかから選りすぐった国宝11件,重要文化財75件を含む110件の寺宝を一堂に展観することにより,平安のいにしえより守り伝えられてきた醍醐寺美術の精髄を広く紹介しようとするものです。中でも,醍醐寺の本尊である国宝「薬師三尊像」は,今回安置されている醍醐山上の薬師堂より36年ぶりに下り,本展に出品されます。今後本尊はもちろんのことこれほど多くの国宝,重要文化財を含む所蔵品が醍醐寺からまとまって出品される展覧会の開催は望めないことでしょう。是非,この機会に醍醐寺の名宝の数々をご鑑賞いただきたいと思います。
江戸東京博物館 北条時宗とその時代展 5月27日まで 900円 両国 03−3626−9974
源頼朝の没後、北条氏は執権として鎌倉幕府の実権を掌握し、時頼(5代)・時宗(8代)・貞時(9代)のころには専制体制を確立しました。とくに時宗は、蒙古襲来という未曾有の国難にあたり、強力な指導力を発揮してこれを退けました。そして、鎌倉の武士たちは、京都の公家とは異なる固有の生活や文化を築きあげていきます。思想的にも禅宗に深く帰依した時宗が、宋から無学祖元を招いて円覚寺を開山するなど、独自の武家文化が形づくられました。本展は、若き北条時宗を軸として、鎌倉時代の政治・生活・文化を明らかにしていきます。放映中のNHK大河ドラマ「北条時宗」の関連展覧会です。
サントリー美術館 琳派と茶道具展 6月3日まで 1000円 赤坂見附 03−3470−1073
鷹のように鋭い」コレクターと評された実業家、萬野裕昭氏。氏がその半生をかけて蒐集された美術品は2000点におよび、国宝、重要文化財などの国指定文化財を多数含む、非常に質の高いコレクションとして知られています。かつては「謎のコレクション」とも評されましたが、昭和63年大阪の地に開館した萬野美術館において順次公開されるとともに、近年では写真家・篠山紀信氏とのコラボレーションによって一般の関心をも呼び起こしています。しかし、いまだ萬野美術館の外にはほとんどの作品が出ておらず、コレクションの本格的な紹介はなされていません。
本展覧会は、広い分野にわたる萬野氏の収集品の中から、コレクションの重要な柱である琳派の作品と茶道具の名品を選りすぐり、萬野コレクションの粋を紹介しようとする初めての試みであり、関西の優れた一大コレクションの存在を関東の方々にもより広く知っていただこうとするものです。琳派では、萬野氏が琳派の世界に魅せられるきっかけとなった「蔦の細道図屏風」(重文)をはじめとして、宗達、光悦から鈴木其一までの絵画、工芸作品を、茶道美術では、「玳玻天目散花文茶碗」(国宝)などの名碗、掛物から和物の器まで、茶の湯を愛した萬野氏の自由な境地が窺える茶道具の数々を展示いたします。さらに、「西行物語絵巻」(重文)、円山応挙の代表作「牡丹に孔雀図」(重文)など、コレクションの中から特に重要な作品も併せて特別に出品されます。本展覧会を通して、21世紀に受け継がれるべき秀逸なコレクションの世界をご堪能いただければ幸いです。
これまでにご紹介してきた以外の各展覧会でもたくさん面白そうなものがあるので、ぜひどちらかの展覧会にお出かけください。美術展に行くと絵画や彫刻、工芸品などがたくさん並んでいますが、それを作った方の『思い』が時には子守唄のように、時には激しい嵐のように必ず伝わると思います。気分転換にちょっと覗くつもりで行くのも、何かを受け止めたいと思って行くのも、勉強のために行くのでもなんでも良いのですが、その展覧会の中で一つ「好きだなぁ」とか「いいなぁ」と思えるものを見つけてみてください。反対に「コレは私だったら要らないなぁ」なんてものを見つけてみるのも楽しいかもしれません(笑)
去年のゴールデンウィークの時も、たしか各展覧会の予定をご紹介していたような気がするのですが、やっぱり毎年この時期にはいろいろな展覧会が催されるのですね。そして、あと数日で團菊祭も始まります。今年の源氏物語はどうなるのでしょう?やっぱり去年のようにチケット完売なのかしら?最近その手の情報に疎くなっているのでどうなっているのかわからないのですが、たぶんゴールデンウィーク中に観に行くと思うので、どんな様子だったのかご紹介しますね。
2001年 4月26日 歌舞伎座 夜の部幕見
今日は千秋楽です。本当ならあと2回ぐらいは見たいと思っていたのですがそうもいかず、先日観て以来の観劇となりました。先日の観劇記にはあまり書けなかった細かいコトを今回は書いていきたいと思っています。
お江戸みやげは前回内容を書いていますので、面白かった所をピックアップしていきたいと思います。第一場では最初にお辻こと芝翫丈とおゆうこと富十郎丈の性格の違いによる面白い会話が続きます。おゆうは大らかでお酒が大好き。疲れたからといってはお団子を食べたりお酒を飲んだりと人生を楽しんでいる感じです。対照的にお辻はしっかり者で常に金勘定が先に立つタイプ。芝居小屋の隣にある茶屋にやってきておゆうはさっそくお酒を頼みます。良いお酒と肴があると言われて出してもらいますがお辻は「このお銚子二本と肴で一体いくら取られるだろうねぇ?」とそろばん片手に売った反物の帳簿を計算しています。「お金の勘定を考えながらお酒を飲む人があるかねぇ?」とおゆうは呆れながら美味しそうに飲んでいます。
そんなこんなの後、養女のお紺を金持ちの妾にしてしまおうと企んでいる母親から逃げようとしているお紺こと福助丈といい仲になっている役者の阪東栄紫こと梅玉丈が入ってきてこれからどうしようと相談している時、栄紫の芝居が終わるまで怪しげな人がウロウロして出られないからとりあえず茶屋の女房の所にかくまってもらう事になりますが、その時の福助丈の台詞回しが「あーたーしーひーとーりーじゃ〜、なぁ〜んーだーかぁ〜、こーこーろーぼーそーいーわ〜〜」と今時のコギャルみたいな口調で、ベタ〜っと梅玉丈にくっついて甘えている姿がすっごい面白くて笑ってしまいました。
お辻はなぜお酒を飲まないかをおゆうに説明する場面では、「飲めないわけではないんだけれど、お酒を飲むと『心が乱れて』しまうから飲まない」と言います。おゆうが「心が乱れるって?」と聞くと「お酒を飲むと気持ちが大きくなってなんでも人にあげたくなってしまう」と答えるのでおゆうは「いいじゃない♪いいじゃない♪ドンドン飲みなさいよ〜♪」と眼をキラキラさせてお酒を勧めます。そして華やかな舞台のお囃子に魅せられて芝居を見物することになります。
第二場では芝居を見終わって役者の栄紫に会いたいと茶屋の女房に頼んで合わせてもらえることになってお座敷にやってくると、お辻は今までのケチケチしたこととは真逆の事ばかり言って「一生に二度とこんな事は無いんだからご祝儀に二分なんてケチケチした事はしない!!」とおゆうを驚かせています。「『お酒を飲むと心が乱れる』って言ったのに飲ませたあんたにも責任がある」とお辻はフラフラしながら座り込んでいます。「ごゆっくり…」と茶屋の女房が出て行くと、おゆうが「奥の部屋もあるみたいだけど何かしらねぇ」と戸を開きます。するとそこには赤い色のついたいわゆる時代劇なんかでも良く見る布団と枕が敷いてあるのでビックリして慌てて閉めます。酔っ払っていてそれには全然気がついていないお辻が「差し向かいで会いたいから、おゆうさんは気をきかせてス〜ッと出ていってくれるのよねぇ」と言うので「ここまできて追い出されるとは思わなかった…」とおゆうは呆れながらも芝居の続きを観るために出て行きます。
第三場ではいままで酔っ払っていて「大盤振る舞い」だったお辻もすっかり酔いが醒めていて元通りになっています。神社を通り過ぎ国へ帰るところなんですが、お辻とおゆうの二人がトボトボという感じで入ってきます。十三両もの大金を酔って気持ちが大きくなっていたとはいえ、ポ〜ンとあげてしまったお辻は妙に冷静でサッパリしたという感じです。おゆうに「あんたこれからどぉすんの?」と聞かれても「どうするもこうするも…いい思い出ができた」と淡々と答えています。「いい仲になれたの?」と聞かれると「あ〜ぁ、なれたとも。手と手を取って…」と手を取ってもらった嬉しさを伝えるのですが、おゆうは「たったそれだけ!?!?手と手を取っただけの相手に十三両!?」と呆れます。まぁ、たしかにおゆうは布団を敷いてある部屋を見ているので、当然『いい思い出』ができて当り前だと思ってい他のでしょうね(笑)最後におゆうに「高くついたねぇ」と言われても満足げのお辻の幸せそうな顔がホロリとさせられる面白くて人情深いお話でした。
鷺娘は主に着物の色などを順番にご紹介したいと思います。最初に出囃子になっている雪景色の中で中央のセリから真っ白の着物に黒一色の帯、白い被り物をして顔が全然見えない状態で半透明の傘を差した福助丈がせり上がってきます。その後、引き抜きでピンク色の梅の花の模様が書かれた着物に梅の丸い文様の刺繍のされた黒い帯になり、手拭を使ってひざをついてエビゾリになります。一旦奥へ引込み、お囃子の素晴らしい演奏をしばらく堪能していると、青っぽいねずみ色の梅の枝と花が描かれている着物に先ほどと同じ梅の文様の黒い帯、赤と白の梅の花の吹き輪のような髪飾りをして出ていらっしゃいます。途中で髪飾りを銀色のものに替えて、傘を持って踊り始め、引き抜きで紫色で松葉と梅の花が散っている刺繍模様の着物に替わり、肩から引き脱いで下に着ている赤い着物を見せつつ頭もザンバラ状態になってしばらく舞って、最後にぶっかえりで銀色の鷺の翼の模様の着物になり二段に乗って見得で幕となります。
お江戸みやげも鷺娘も文字にして説明するのはとても難しいのですが、面白かったし素晴らしい舞台でした。2回しか見ることができなかったのがとても残念です。それと、今月は昼の部を見ることができませんでした。せっかく富十郎丈のご子息の初舞台だったのに…見た方に聞くとお人形みたいでとっても可愛らしかったとどなたもおっしゃるので「失敗したなぁ…」と思いました。来月はまたまた源氏物語が昼の部にあります。昼の部は観れる日が限定されてしまうので、来月は失敗しないようにしたいと思っています。それと、ゴールデンウィークもあちこち行って楽しみたいと思っています。
2001年 4月21日 歌舞伎座 夜の部
今日はあいにくの雨。土砂降りというわけではないけれど、久しぶりの雨の中の外出になりました。できれば昼の部と夜の部を通してみたいと思っていたのですが、体力の全然無い私は眠さに負けてお昼頃起きてしまったので夜の部だけの観劇になりました。なんで私が出かける日に限って雨になったりするんでしょうねぇ…?でも気分だけでも春にしようと思って、薄〜い紫色の上着に黄色のスカート、白いブラウスにピンクのスカーフを巻いて春満開の格好で行きました(笑)でも、寒かったんですよね〜。もうそろそろ必要ないと思っていたショールも引っ張り出して持っていきました。
一幕目は義経千本桜の渡海屋大物浦でした。これは、よくある“実は私は○○という者で…”という人達の集まりの話です。最初は今で言うところの海運業者が宿屋もやっていて、身分を隠して九州へ逃げようとしている義経が捕まりそうになるところを家主が助けるのですが、実は家主は平家の武将知盛で、客人が何者かを知っていてわざと口裏を合わせて助ける振りをします。船の準備ができたと見せかけて沖で義経を討つつもりです。しかし、「平家の残党を討ち取れ」と逆襲してきた源氏方に押され大半が討たれてしまい、最後に残った知盛は自分の寿命を悟り船の碇綱を体に巻きつけて碇を海に投げ込み、綱に引っ張られて海に沈みます。
主な出演者は銀平実は知盛ー吉右衛門丈、銀平の妻お柳実は典侍の局ー福助丈、武蔵坊弁慶ー團蔵丈、入江丹蔵ー信二郎丈、相模五郎ー歌昇丈、九郎判官義経ー梅玉丈などなど出演者の多い演目です。最初は海辺の船宿らしい騒々しさが漂う風景の中、宿屋にドカドカと入ってきて源氏の者がいるはずだと騒ぎ立てる信二郎丈、歌昇丈を福助丈がなんとかやり過ごそうとしている所へ吉右衛門丈が帰ってきて一ひねりで追い払い、裏で様子を窺っていた梅玉丈が「今の自分の力では取り立ててあげることもできないが…」と感謝して船に向かいます。
船長である吉右衛門丈が仕度をして出てくると真っ白の衣裳で長刀を持っています。義経に仇を討とうとめでたい出陣を祝って、一さし舞って船に向かいます。身なりを十二単に装束を改めた福助丈が同じく身分を偽り自分の子供としていた帝も束帯に改め猟師の女房となっていた女達も帝の女官の姿にもどって沖の様子を心配しています。味方の勝利はおぼつかないという知らせが来て、もはやこれまでと海に身を投げようとしたところへ義経の家臣によって止められます。帝の身を案じて命からがら戻ってきた知盛ですが、その気持ちを汲んだ義経に「帝の護身はいずくまでも守護する」と言われ、船の碇綱を体に巻きつけ碇を海に落として海に散っていきます。
この演目の見どころはなんといっても最後に吉右衛門丈が大きな碇を持ち上げて海に投げ込み、碇に繋がった綱に引っ張られて後ろへポーンと飛び落ちる場面です。知盛の壮絶な最後の様子が迫力満点に演じられています。「グワ〜ッ!!!」と碇を持ち上げる所なんかは知盛の意志の強さや帝に対する忠誠心、無念の思い、潔さが織り交ぜになっていて、とても大きな演技だったと思います。
二幕目はお江戸みやげです。これは本当に楽しくて最後にホロリとさせるとってもとっても良い作品です。千秋楽までにもう1〜2回見たいと思っています。話の内容としては田舎から呉服の行商としてでてきた何事にも大らかなおゆうこと富十郎丈と金勘定に細かいお辻こと芝翫丈が立ち寄った茶屋で興行されているお芝居を見ることになります。そこへ出演している阪東栄紫こと梅玉丈はお紺こと福助丈といい仲になっていますが、お紺の母親の常磐津文字辰こと松江丈が娘を金持ちの妾にして安楽な暮らしをしようとして許してくれません。二人は母親の目をくらまして京都に逃げようと準備をしていました。芝居を見終わったおゆうとお辻は栄紫に会いたいと茶屋の女中こと吉之丞丈に頼み会わせて貰えることになります。お酒をたくさん飲んだお辻は気持ちが大きくなっています。
憧れていた役者に会えて有頂天になっているところへお紺と文字辰が入ってきて、「どうしても一緒になりたいなら20両渡せ」と文字辰が迫り、困り果てていると金勘定に細かいお辻が働いて稼いだ一年分の売上の13両あまりの金が入った財布をポ〜ンと出して「これで二人を夫婦にしてやって」と言います。一同ビックリしますが二人は夫婦になれます。国への帰り道、おゆうはお辻の大胆な行動に呆れ、今後の事を心配しますが、お辻は満足げです。そこへ栄紫がやってきて心のこもった親切にお礼を述べて長襦袢の片袖を引き裂き、せめてものお礼にと渡します。お辻は小娘のように喜んで、末永く添い遂げるようにと見送ります。
これは物語の内容だけを読んでいると中々面白さが伝わらないのですが、富十郎丈のおゆうも芝翫丈のお辻も福助丈のお紺も梅玉丈の栄紫もまさにハマリ役です!!チョ〜楽し〜!!って感じです。福助丈のコギャルのようなラブラブぶりもめちゃめちゃ笑ってしまいます。歌舞伎を見るのが初めてという人でも絶対楽しめるはず!!オススメです!!来週会社帰りにまた観るつもりなので、後日もっと詳しくお伝えできればなと思っています。
最後は鷺娘でした。福助丈のみのご出演なのですが、こちらもまたオススメです!!舞踊なので内容はちょっと説明が難しいのですが、何度も引き抜きがあったり、しとやかな踊りから激しい踊りまで時間を忘れて楽しめます。最初は白い鷺の精で、次には町娘になり最後には最後にはぶっ返りがあり、頭もさばいて地獄の責めにあう鷺の姿を見せて壮絶な姿で終わります。先ほどのお江戸みやげと同じく千秋楽までにあと1〜2回見たいと思っています。これもオススメです。
中日も過ぎているのに思ったほどたくさんの方がいらっしゃらないのが不思議です。席も後ろの方は空いているし、一体どうしちゃったのでしょう?三演目ともとてもすばらしかったのに…。もし今勤めていなかったら3〜4回は観に来ていると思います。最初の演目は迫力があって、二つ目は笑いの中にホロリと涙を誘って、最後にすばらしい舞踊を見て歌舞伎の世界を堪能できる一日になると思うのですが…。昼の部の初舞台に人が取られちゃったのかしらねぇ?(そんなわけないか…(笑))お時間に余裕のある方はぜひご覧になってください!!充実して良い舞台が揃っています!!私は絶対もう一度見ます!!
2001年 3月17日 日本橋高島屋 大名その華麗な時代展
今日は本当はブリジストン美術館に行くつもりで出かけたのですが、行ってビックリ!!入場券を買うためにズラ〜〜〜ッと人がたくさん並んでいて、係りの人に尋ねたら「中に入るまでに一時間以上かかります」と言われて一気に意気消沈。「夕方5時移行に時間があるのならばそれからご覧になるのをオススメします。平日休日関係なく昼間はいつもこうです」と教えていただいたので、一人でボーッと立って並ぶのもヤダなぁと思って近くの高島屋で開催されている大名関連の使用品の展覧会に行く事にしました。
ブリジストン美術館から高島屋までは歩いても2〜3分。あっという間にデパートの中に入り、そのまま会場へ一直線。ぜ〜んぜん並んでいなかったので(笑)そのままスンナリ中へ入ると、結構な人がいてさすがに「どれでも見放題」というわけにはいきませんでした。大名が使用していたものを中心に家具や刀、お雛様の道具、能の装束、食器などが飾られていました。もともと、大学などで工芸品についての授業を受けたりしていたので、そういった関係の展覧会はいつも気にとめてはいたのですが、今回の展覧会は能の装束が特にオススメでした。
普段は中々眼にすることの出来ない貴重な古い能の装束が数多く展示されていました。が、その前に見た順番に印象に残った家具などをご紹介したいと思います。
竹菱葵紋蒔絵厨子棚飾
これは紀伊徳川家より伊達家に嫁いだ利根姫の調度と考えられているものだそうです。棚だけでなく、十二手箱、香道具、沈箱、短冊箱、長文箱、硯箱などが揃いの模様でありました。地の色は時を経ているからなのでしょうか、渋いちょっとオレンジがかった赤で竹の枝を格子状に配して葉を全体に散らしてあります。所々に家紋も散らしてあって、徳川家縁のものなんだなというのが一目で分かります。銀の金具には細かいつる草のような模様が施されています。とても大切に育てられたお姫様が嫁ぐために愛情を込めて作らせたものなんだろうなと思いました。全体的に落ち着いた柄の印象なのですが、女性が使うものなのだからなのでしょうか、一つ一つの線が細く繊細に作られています。結構な大きさの棚なのでもっと大胆な柄にする事も出来たと思うのですが、ドド〜ンという印象は無く、華奢な印象を受けます。
花丸文蒔絵冠棚
天板と元台に脚をつけた冠棚で座敷の装飾ともなるものだそうです。簡単に言うと、二段重ねになった一人用の机です。今で言うと、上の段にパソコンのディスプレイを乗っけて下の段には本体とキーボードを乗せるみたいなイメージですが(なんてバチアタリな…(笑))先ほどの棚飾りと同じ様な色の渋い赤の地色に金の粉を振りかけたようにキラキラさせていて、側面は花菱文で埋め尽くされています。上段も下段も同じ柄の文が散らされているのですが、桔梗、梅、椿、女郎花、菊、藤、龍胆、水仙、萩など一つの文に一つの種類の花が文様になっている丸文が不規則に散らされています。横面を四角く窓のように抜いてあるのですが、一部折れてしまった障子のさんのようになっています(う〜ん、表現がイマイチ不謹慎ですがほかに思い浮かばなくて…)それぞれの文の模様がとても丁寧に細かく作ってあって、結構な時間見ていたと思うのですが見飽きません。
藤蒔絵棚
これも装飾棚なのですが、「総体を梨地にし、天板をはじめ各段及び扉面にすべて金高蒔絵、金銀平蒔絵、切金などの技法で流水に土坡、藤樹と笹などの下草を描いている。観音開きの扉と右下の棚の蓋の裏面には金銀研出蒔絵で山々に帆掛け舟の浮かぶ海をあらわしている」と説明にありましたが、これも渋い赤の地の色に全体に藤の木と花が大胆にして繊細にかかれています。私は藤の花も大好きなので(色も藤色は大好きです)見た瞬間、棚の色は赤色ですが藤棚に紫色の藤の花が満開に広がっている風景が浮かびました。そして静にゆったりと流れる小川のせせらぎが聞こえてくるようでした。
破七宝繋丸十字牡丹紋蒔絵雛道具
お雛様の道具も飾られていました。一般的に見られるお雛様飾りのものが多かったのですが、その中で三味線やお琴、将棋盤、碁盤、かるたなどもありました。かいあわせなどもあったのですが、すべてミニチュアで作られていて、将棋の駒もかるたの文字も貝の内側の絵もすべて細かく本物そっくりに作られていました。写真で拡大してみたらミニチュアだとはとても思えません。小さな子供の手に乗せたらそのまま遊べそうです。将棋の駒などは5ミリぐらいしか大きさがないと思うのですがとても丁寧に作られているのが分かりました。
能装束 網目に四季花の丸文縫箔
全体が朱色で金の糸で網のような模様がしてあって、丸文で菊、桐、梅、椿、牡丹などがきれいに並んで配置されています。すべて当り前ですが刺繍されていて、とても豪華な印象です。柄としては大きくとっているのですが、一つ一つの花はとても細かく繊細に刺繍されています。近くで見ているのと、5メートルくらい離れてみるのでは印象が全然違います。近くで見たときは見れば見るほど細かく丁寧に作ってあるし、お花の色の配置も色とりどりで綺麗だなという印象だったのですが、離れてみてみるといかに大胆な配置なのかが分かります。一つ一つの刺繍が素晴らしいからなのだとは思いますが、花の模様がしてあるにもかかわらずとても豪快な印象です。迫力があって、強さを感じます。
能装束 段に秋野虫籠文唐織
地色は大きく朱色とクリーム色の横の縞模様になっていて朱色の割合が多いのですが、その段にはあまり関係なく竹網の籠の上にかぶさるように大きな白い藤の花と赤い藤の花が重なっていてリズミカルに配置されています。全体には秋の花の萩、女郎花が周りを埋め尽くすように刺繍してあります。近くで見ると葉の色や花の色などが色とりどりになっていて、どこを見ても飽きないほどたくさん細かく刺繍がしてあって楽しいのですが、離れてみてみると竹籠にかぶさっている藤の花がとても印象的です。周りの草花が地模様のようになっていて、朱色とクリーム色の地の色が秋の夕暮れを感じさせます。鈴虫やコオロギがいる大きな広々とした庭を夕暮れ時のゆったりとした時間の中で散策している姿を連想しました。
ここにご紹介した以外のものでもまだいくつも印象に残っているものがあるのですが、なにせ私の表現力では何がどうよかったのかをお伝えする事が難しくて今回はこの程度で終わりにしたいと思います。たとえ自分が持っていたとしても使い道は無いのでしまっておくか床の間にでも飾っておくしかないのですが、「これほしいなぁ〜…」というものがいくつもありました。ご紹介はしませんでしたが五段重ねになった硯箱があって、それも丸文で菊、桜、梅などが全体に配置されていたのですが、筆で誰かに手紙を書くなんてことはしたことがありませんがすっごくすっごくかわいくて欲しかったですぅ〜。
この日は結局ルノワール展には行きませんでした(苦笑)見終わった後そのままデパートをあちこち見ていたらすっかり閉店時間になってしまって、何か買ったわけではないのですが(でもケーキは家族のおみやげに買いました(笑))久しぶりに大きなデパートの隅々まで見たという感じです。日本橋は三越も高島屋も本店なのでどちらもとても大きいのですが、いわゆるデバ地下には普段あまり見ないようなお菓子のお店がたくさんあって楽しかったです。とくにヨーロッパのお店がたくさんありました。自分では中々買って食べるというわけにはいかないけれど、きれいで美味しそうなケーキやクッキー、チョコレートにはついつい目がいってしまいます。見ているだけでも楽しいですよね。バレンタインの時期にしか見ないようなチョコレートのお店も見つけました。今度は買ってみようと思っています。
2001年 3月19日 歌舞伎座昼の部
今月はこの日しか空いていなくて、急遽会社をお休みさせて頂いて昼の部を観に行ってきました。よく晴れてとても暖かな一日でした。飛び休だったので連休にした方もたくさんいらっしゃったのでしょうか、三階席は売り切れでした。なので、大奮発で二階席を買い、元を取ろうと気合を入れて堪能してきました(笑)
一幕目は君が代松竹梅でした。出囃子で、信二郎丈、進之助介丈、愛之助丈のお三方が雅な姿でゆったりとお祝いの舞踊を舞われます。思った以上に短い演目でしたが、自分が京の都の宮廷貴族になった様な気分でした。
二幕目は祇園祭禮信仰記こと金閣寺です。これはとても楽しみにしていた演目です。三姫の一つとしてとても難しい役どころなのだそうです。姫とはなっていますが赤姫ではなく、ピンク色のとても可愛らしい春の可憐な雰囲気をそのまま衣裳に写したような清らかな衣裳です。これは、武家の娘ではなく、絵師の娘だからだそうです。舞台は場面変換などはなく、中央の金閣寺が大セリによってガ〜ッと下がって二階部分が出てきたり、その場面が終わるとまたガ〜ッと上がって一階部分になったり、桜の花びらが舞うのですが、それが滝のように降って来て自分が埋まってしまいそうな気分になったりと、派手な立廻りなどはないのですがとても華やかな舞台でした。
話の内容としては、絵師狩野之介直信こと秀太郎丈の妻である将監息女雪姫こと雀右衛門丈に横恋慕し様としている大悪人の松永大膳こと幸四郎丈と、家来にして欲しいとやってくるが実は大悪人を討とうと目論んでいる此下東吉実は真柴久吉こと富十郎丈のやり取りを中心とした仇討のようなお話です。ほとんど幸四郎丈、雀右衛門丈、富十郎丈によって話が進んでいくのですが、大悪人の大膳に捕らえられている慶寿院尼こと田之助丈と雪姫の夫直信こと秀太郎丈が、このお話の語られていない背景をほんのちょっとの出演時間だったのですが十二分に表現していらっしゃってお二人とも印象深かったです。他には大膳の弟松永鬼藤太こと弥十郎丈がほとんど動きのないこの演目に変化をもたらしていらっしゃいました。赤っ面でちょっと可笑しみもあって弥十郎丈にピッタリの役どころだったと思います。
このお話の最初の見どころは、家来にして欲しいとやってくる東吉に大膳が碁の相手をさせ、最初は大膳が勝っているように見えていたのにだんだんと雲行きが怪しくなって、最後には東吉が勝ってしまいます。そうして腹を立てた大膳が碁笥(碁に使う白と黒の石の入れ物)を井戸に放り投げてしまい、手を濡らさずに取り出せと命じます。井戸の後ろには滝が流れていて、その滝の水を筒を使って井戸の中に流し込み、浮き上がってきた碁笥を碁盤の上に乗せて差し出します。その才如にすっかり感じ入った大膳は軍師として召抱える事にします。この東吉の頭の柔軟さは素晴らしいですよね。カンタンなことなんですけど、普通はなかなか思いつきません。実際に水があるわけではないのですが、後ろに流れている滝の水が導かれるように井戸の中に入っていくように感じました。私も心の中で“オオーッ!!”と「感じ入り」ました(笑)
二つ目の見どころは、大膳に寺の天井に竜の絵を描くか自分のものになれと迫られていた雪姫が両方とも断ったので桜の木に縛られ繋がれてしまい、どうにかして逃げられないかと思案していると、ふと昔、祖父に一念を持って流した涙で描いた鼠が動き出して縄を喰い切ったと聞いた事を思い出し、自分もその血筋を受け継ぐ身だからと降り積もっている桜の花びらを寄せ集めて足で鼠を描くと不思議とその鼠が動き出し、自分を縛り付けている縄を噛み切ってくれます。この時に桜の花びらがたくさん降ってくるのですが、その量がハンパではありません!!それはもう、ドカ雪のように後ろの金閣寺の姿が見えなくなるくらい大量に落ちてきます。客席からもざわめきが聞こえてきました。上から舞い落ちてくるなんて悠長なことが言っていられないくらい大量に落ちてくるのですが、その中でどうし様かと思案しながら落ちてくる桜の花びらを見上げる雀右衛門丈のなんと美しいこと!!どこか幻想的で、本当に一瞬夢を見ているのかと思うくらいでした。
そして三つ目は、大膳に捕らえられている慶寿院尼こと田之助丈を救い出そうと東吉実は真柴久吉こと富十郎丈が桜の木を伝って二階へ上がると金閣寺が一気にガーッ!!と下がっていきます。二階に上がっていった久吉の目の前には静にたたずむみ読経する田之助丈。現れた一瞬にして人柄が一気に溢れ出すような雰囲気でした。短いやり取りをした後、またガーッとセリが上がって一階部分が現れ、大膳と久吉の立廻りがあって、歌昇丈、富十郎丈、雀右衛門丈、幸四郎丈など一同が顔を揃え引っ張りの見得で幕となります。舞台装置が大きく動くので迫力がありますし、出演者が勢揃いの見得でとても華やかでした。
三幕目は藤娘です。勘九郎丈が初役で挑んでいらっしゃいました。勘九郎丈らしく、普通はそれほど笑いは起きないのに、ちょっとお茶目な雰囲気も織り交ぜて楽しい藤娘でした。特にお酒に酔ったところはふらふらさが実に面白くて、でも上品さは失われていなくて素晴らしかったと思います。
そして最後の四幕目は伊賀越道中双六通称沼津です。仁左衛門丈、勘九郎丈、玉三郎丈と人気役者が勢揃いした豪華な演目です。このお話は本当に笑って、楽しんで、そして最後には泣いて…と盛りだくさんの演目です。特に勘九郎丈の雲助平作が最高!!こんな可笑しみのある老け役が似合うなんてさすが芸達者です!!持ち味が十分に発揮されていて、小汚い身なりなんだけど心は真っ直ぐ清らかで正直者という役柄が茶目っ気もたっぷり織り交ぜながら小気味よく演じられていたと思います。仁左衛門丈も商売に成功した人の良い青年を清々しく精悍な中にも、やわらかみのあるふんわりとした上品さを漂わせていて役柄にピッタリでした。玉三郎丈もこのお爺さんからこんな美人が!?という可笑しさも手伝って、昔は廓で名の知れた遊女だったのに気取った所のない素直な娘役がピッタリでした。
一階席でご覧になった方はハプニングと言うか思わぬサービスというか、仁左衛門丈と荷物を持った勘九郎丈が客席を一回りして旅の道中の様子をお客様を巻き込んで繰り広げられたのを楽しまれたのではないでしょうか。私は二階席だったので途中の様子は良く分からなかったのですが、笑い声や歓声が聞こえてきて、「一体何が起こっているの〜っ!?」とちょっぴり悔しい思いで待っていました(笑)
それにしても不に落ちないのが、“あの”小汚い老人にこんなに美しい娘と美男子の息子がどうして生まれるんでしょう??(笑)よっぽど奥さんが美しかったとか、突然変異で美しい子供達が出来たとか?(笑)仁左衛門丈が兄弟とは知らずに一目ぼれして求婚してしまうところとか、普段は絶対汚い所に泊らないのにあれこれ理由をつけて無理やり娘の家に泊ると言い張る仁左衛門丈と荷物持ちの安兵衛こと松之助丈のやりとりとか、全体的にホンワカとした雰囲気で進むのですが、最後の方で仁左衛門丈が持っている印籠の中の妙薬がどうしても欲しいと必至になる玉三郎丈の姿や、去っていった仁左衛門丈を追って命を張って薬を願い請う勘九郎丈の姿、その心に打たれ、自分にも恩のある人にかかわる事だから渡せないと苦悩する仁左衛門丈の姿は表面的な可笑しみだけでない心に訴えかける人情深さを強く印象付けました。
舞踊あり、時代物あり、仇討話あり、バラエティーに富んだ内容だったと思います。客席に下りてきてくださったりするようなサービスは本当に嬉しいですよね。席のお値段は私にとってはちょっぴり(かなり?)苦しいものとなりましたが、十分に元は取れたと思います。いつもいつもこんな良い席で見られる方が羨ましいです。来月の昼の部には田之助丈のご子息の初舞台もありますし、華やかな舞台が繰り広げられるのでしょうね。来月も楽しみです。
2001年 3月忠臣蔵関連観劇
2日菊音会 ・ 4日新橋演舞場(昼の部) ・ 9日菊音会
・ 14日歌舞伎座(八・九) ・ 3月15日新橋演舞場(夜の部)
たまたま運良くチケットが手に入ったので、新橋演舞場忠臣蔵昼の部
・ 夜の部を見てきました。そして、会社帰りに幕見で歌舞伎座の八段目・九段目を見て、菊音会にも行きました。今月前半は忠臣蔵の為にあちこちに出掛けているような気がします(笑)それぞれを別々に書くと話がまとめにくいので全体をまとめた形で書きたいと思っています。すべての日が晴れて移動が楽だったので、私の日頃の行いが良かったのかしらと自我自賛(^^;;
忠臣蔵自体のお話はとても長いので内容はとりあえずカンタンにして、それぞれの幕の注目点や、役者の方々の様子などを中心に書いていこうと思います。菊音会の時の話なども織り交ぜていくのでちょっと長くなるかもしれませんがご容赦を…
今年は忠臣蔵、つまり江戸城松の廊下で浅野内匠頭が吉良上野介に斬りかけて即日切腹になってからちょうど三百年なるそうです。だからでしょうか、つい最近も文楽で忠臣蔵が通し上演されたりあちこちで話題になっていますよね。私は文楽の方は見逃してしまったのですが、今回の舞台を見て文楽も観ておけば良かったと思いました。
大序が始まる前に定式幕の手前舞台中央に文楽のようにお人形(と言うのでしょうか?)が赤い台の上に茶と黒の袴姿で配役を順番に紹介します。配役の間に必ず「エヘン!エヘン!」と咳払いをするのですが、これは役者の名前を引き立たせる効果があるそうです。それぞれの配役を言う度に客席からは拍手が起こります。定式幕がゆっくりゆっくり引かれると有名な黄色、水色、黒の配色で塩治判官高定こと菊五郎丈、桃井若狭之助安近こと辰之助丈、高武蔵守師直こと左團次丈がうつむいて座っています。これは文楽から始まった演目なので浄瑠璃がそれぞれの役名を言うとスゥーッと顔を上げて人形に魂が入って動き出すという趣向になっているそうです。
師直(左團次丈)は意地が悪くてワイロと女が大好き。分別のある実直温厚な判官(菊五郎丈)の妻顔世御前こと芝雀丈に横恋慕をしていてどうにか自分のものにしようとしています。そして権力をかざして若狭之助(辰之助丈)をイビリます。忠臣蔵の話は、この師直の性格の悪さが発端となってどんどん展開が大きくなっていくのです。
まず大序では、若狭之助をイビリ、顔世御前に言い寄って後々の事件のキッカケを作ります。
三段目では、イビられた若狭之助が城で刀を手に師直を待っていますが、若狭之助の家老の加古川本蔵こと山崎権一丈が事前に賄賂を渡したために入ってくるなり師直は平謝りをし、その場は治まります。(今まで横柄な態度でしか接していなかった左團次丈がヘイコラしてひたすら謝りつづける姿はとても面白いです。お金の力っていつの世も大きいのねって感じです)が、不本意に謝る事になった師直は虫の居所が悪く、ちょうど登城した判官に八つ当たりをしています。そこへ以前判官の妻顔世御前に出していた恋文の返事が来ます(もともと師直が恋文を出したことを知らないので何の事だろうと判官は下げさせようとするのを、返事を読みたい師直がムリヤリ受け取ろうとするやり取りが楽しいです)当然断りの返事だったのですが、ますます機嫌を損ねた師直は判官をボロクソに言っていじめます(これがまたチョ〜ネチネチ意地の悪い性格丸出しのこれだっただ誰だって怒るわ…と納得させられるような性格の悪さが発揮されてます)キレた判官は遂に斬りつけてしまいますが、本蔵らに止められ師直の額をわずかに傷つけただけに終わります。
四段目では、謹慎の身となっている判官の城に幕府からの上使石堂馬之丞こと羽左衛門丈(分別のある人情深いとっても良い人です)と薬師寺次郎左衛門こと彦三郎丈(赤っ面で権力をかざしたヤなヤツです)がやってきて、迎えた家老斧九太夫こと芦燕丈と諸士頭原郷右衛門こと團蔵丈に判官の切腹と国郡の没収を伝えます。既に切腹の覚悟が出来ていた判官はゆっくりゆっくり用意をしながら(既に中に自害のための白装束を着ています)大星由良之介こと團十郎丈が来るのを待ち(用意の最中に「由良はまだか…」と何度も聞くんですよね〜)駆け込んできた由良之介に無念な思いを伝え息絶えます。顔世御前や家臣達が焼香を済ませ(お焼香のふんわりとした香りが三階席の私の所まで届きました。とってもやさしい心が落ち着くような香りでした)城明渡しの為の準備をし、判官に「形見に…」と言い渡された九寸五分(小さな自害用の刀のこと)手に復讐を誓い城を後にします。
道行では、判官が城で事件を起した時、供をしていたのに途中で妻の顔世御前の返事を持ってきた腰元お軽こと菊之助丈に誘われるままその場を離れ、事件の時その場にいなかったことを悔やんでいる早野勘平こと新之助丈が、時節を待ってお詫びしようと人目を忍んでお軽の実家に向かう途中のお話です。(以前に巡業で新之助丈と芝雀丈のお二人の舞台を見ましたが、その時よりも新之助丈がとっても成長されていると感じました。あの時は特に初日だったからかもしれませんがガチガチに緊張されているような雰囲気でしたが、今回は余裕が感じられます。前の場面を見ていて分かっているので余計に思うのかもしれませんが、主君の一大事に逢瀬を楽しんでいた自分を恥じている気持ちが強く伝わってきました。逆に菊之助丈の方が余裕が無いように感じました。“かわいらしさ”という点ではちょっと物足りなかったかな?ウキウキ気分ももう少し強く出ていてもよかったかもしれません。まだ始まって3日目というのも大きかったのでしょうね)
五段目は、猟師となって暮らしている早野勘平こと菊五郎丈が、かつての同僚千崎弥五郎こと正之助丈と夜道に偶然に出会い、判官の仇討の軍資金を集めている事を知ります。御用金を用立ててお詫びを願おうと考え、金の調達を約束し二人は分かれます。同じ頃勘平の妻お軽の父与一兵衛こと佳緑丈が勘平の為にお軽を祇園に売る手はずを整え、大金の五十両を手に帰る途中、闇の中一休みをしていると、暗闇から姿を現した斧定九郎こと新之助丈(これがまた色気があってカッコイイ!!新之助丈は悪役が似合いますねぇ。今度四谷怪談を新之助丈で観てみたいと思いました。もっと前のほうの席で見ていたらゾクゾクするようなワルの色気が漂ってきたのでしょうね)に金を奪われ刀で斬り殺されてしまいます。定九郎がその場を離れようとした時、一匹のイノシシが飛び出します。そこに鉄砲の音。定九郎の背中に当たり、倒れます(いきなり結構な音でパーン!!パーン!!と鉄砲の音がするので全然知らないで前の方に座ってみているとかなり驚くのではないでしょうか)鉄砲を撃ったのは勘平こと菊五郎丈で、暗闇でイノシシを撃ったとばかり思っているので手探りで持ち帰ろうとすると、人間を撃った事に気づき慌てて薬を探すうち懐にある金に気づきます。(ここではほとんどセリフがありません。真っ暗闇の設定なのでパントマイムのように手探りで手繰り寄せて、イノシシだと思って縄を掛けて運ぼうとするのに重くてうまくいかず、“あれれっ??”となる様は本当にウマイなぁと思います。これは菊音会でも動き付きで説明をしてくださったので、ホントだぁ〜、うんうん。とうなずきながら見ていたのでちょっとアヤシイ人になっていたかも…(笑))勘平は悪いとは思いながら金を手に一目散にその場を去ります。
六段目は、お軽の家に祇園の茶屋の女房お才こと芝雀丈(世渡りに慣れたいかにも茶屋の女主人らしい雰囲気です)と仲立ちの源六こと松助丈(活きがいいというか、江戸っ子っぽいと言うか、チャキチャキとコトを進めようとして一悶着を起して笑えます)が来ています。家に帰ってこない夫の与市兵衛をおかやこと田之助丈(真っ直ぐに生きてきた田舎のお母さんという感じです)は心配し、帰ってくるまでお軽を連れて行くのを待ってくれと頼んでいます。そこへお軽の夫勘平こと菊五郎丈が帰ってきます。勘平があれこれ話を聞いているうちに、自分が撃ったのは父親だったことに気づきます。本当のコトを言えないままお軽は祇園へ売られた後、父親の亡骸が運ばれて来て母親のおかやと話すうち、恩のある父親を殺し金を盗んだと疑われます(これがまたすっごい剣幕でとてもまともに話が出来ないくらい「人でなし〜!!」とか言われちゃって、じっと耐えている菊五郎丈の気持ちを浮き立てています)そこへ千崎弥五郎が原郷右衛門こと左團次丈がやってきて、不忠不義の者の金は受け取れないと断ります。勘平は刀を腹に突き刺し息も絶え絶えに訳を一通り話すと、父親は鉄砲に撃たれて死んだのではなく刀で切りつけられたことが分かり、勘平が撃ったのは親の敵定九郎だったことが判明します。疑いが晴れた勘平を仇討の同士の名に加え、連判状に血判を押し念願の武士に戻り息を引き取ります。(この自害をして事の次第を切々と訴える菊五郎丈の壮絶な姿は本当に心を打ちます)
七段目は、由良之助こと團十郎丈が祇園の茶屋で遊び暮らしている所へ塩治判官の家臣赤垣源蔵こと家橘丈と富森助右衛門こと秀調丈、矢間重太郎こと右之助丈がやってきて、仇討の本心を確かめにやってきますが、酔った様子で全く取り合わず、腹を立てた三人が刀に手を掛けると三人の供の足軽の寺岡平右衛門こと辰之助丈が間に入り止めます。皆が去り、由良之助が酔いつぶれて寝ているところへ大星力也こと松也丈が顔世御前からの密書を持ってくる。(すご〜く酔った振りをしているのに、力也の近くに行った瞬間キリリと表情が変わるので由良之助がどんな思いでいるのかがこの時すごく伝わってきます)辺りを窺いながら密書を読もうとすると斧九太夫こと芦燕丈が入ってきます。もとは塩治家の家老だったが今は密偵となっています。何食わぬ顔で由良之助が相手をし奥へと入っていくと、疑い深い九太夫は縁の下に潜みます。そこへ上の座敷からお軽が風に当たる為に姿を現します。下の座敷では辺りを気にしながら由良之助が密書を読み始めると、お軽が落としたかんざしの音にハッとし、密書を読まれたことに気づいた由良之助は突然身請けをすると言い出し身請けの金を渡しに亭主の所へと行きます(この時の菊之助丈がはしごを使って下りてくるのですが、ニョッキリと足を出して下りてくる姿がミョ〜〜に色っぽくて笑ってしまいます)そこへお軽の兄寺岡平右衛門こと辰之助丈がやってきて久しぶりに兄弟が顔を合わせ、お互いの様子(父が死に、夫の勘平は自害。密書を読んだ事)を話し合う。と突然平右衛門がお軽を斬りつけようとします。訳がわからず逃げ惑うお軽に訳を話し(訳を話すために花道にある門まで逃げたお軽に近くに来るように言うのですが、“刀を持っていては近づけない”とか“イライラした顔が怖くて近づけないからあっちを向いていて”などあれこれ注文をつけるやり取りがとても面白いです)兄の仇討のお役に立てるならとお軽が刀を手にした時、由良之助が声を掛け、兄は仇討に加わる事が出来、仇討に加われず息絶えた勘平の代わりにお軽に縁の下に潜んでいた九太夫を討たせます。
八段目の道行は、加古川本蔵の妻戸無瀬こと玉三郎丈と娘小浪こと勘太郎丈が許婚の大星由良之助の嫡男のもとへと嫁ごうと向かっている途中の話です。(玉三郎丈は素敵だし、勘太郎丈もかわいらしくてそれほど長い演目ではありませんが二人のそれぞれの思いの深さが窺えて素敵な幕でした)
九段目は、大星由良之助の家に嫁ごうとやって来た加古川本蔵の妻戸無瀬こと玉三郎丈(なんで赤い着物なんでしょう?)と娘小浪こと勘太郎丈(これがまた白無垢姿なんですよね)に出迎えた由良之助妻お石こと勘九郎丈は(表面的には丁重に話すのですが、内に秘めた怒りが灰色の地味〜な服装に表れています)変事以前ならともかく今は浪人となった大星家と家老職の加古川家の身分違いを理由に断り立ち去ってしまいます。お石の剣幕に傷ついた小浪は恋しい殿御の家で死ねれば本望と自害しようとすます。そこへ二人の心底に感じ入ったお石が止めに入り(黒い衣裳に改めて出て来るんです)二人の祝言を許すが、我が夫が浪人となるキッカケとなった加古川本蔵の首が欲しいと言います。母娘が途方に暮れていると「加古川本蔵の首、進上申す」と本蔵こと仁左衛門丈(演舞場では山崎権一丈)が入ってきます。本蔵の首を捕ろうとするお石と加勢しようと入ってきた大星力弥こと孝太郎丈(演舞場では松也丈)に由良之助こと富十郎丈(演舞場では團十郎丈)が止めに入ります。本蔵は仇討の本心を確信しており、師直の邸の絵面図を渡します。「仇討の為の何よりの品である」と一夜限りの夫婦となる力弥達を残し、由良之助は仇討へ旅立ちます。
十一段目は、大星由良之助こと團十郎丈をはじめとし、四十六人、今は亡き早野勘平を含め四十七士が仇討の為高武蔵守師直の家の表門と裏門に集まり、一気に屋敷に討ち入ります(有名な門の前でみんなが集まるシーンです)逃げ惑う人々は夜着のままの応戦です。最後に師直本人を討ち取り、首を判官の位牌に供えます。一夜明け、師直の首を判官の墓に供えるため一行が急いでいると服部逸郎こと新之助丈(今日は自分の逢瀬を悔やむ忠臣を演じたり、極悪人を演じたり、この幕は温情な人物を演じたりと大活躍ですね)が声を掛け制止します毎月十五日は諸大名が登城する日なので物々しい一行を不審に思ったのです。由良之助こと團十郎丈が名乗り、すべてを察した服部は諸大名とかち合うことなく無事辿り着ける道筋をそれとなく示し見送るのでありました。
忠臣蔵がなぜこれだけ話題になっているのかが分かるような気がします。一つの事件にかかわった人たちにはそれぞれに家族があり、人生があって、そこに重点をおいたストーリ展開だからこそ観客の心をつかんで放さないのでしょうね。もしもっと暇ならば2〜3回は観に行きたい気持ちです。次に上演されるのは一体何年後なんでしょう。また近いうちに観に行きたいです。
2001年2月21日
行けるかどうか分からなかったのですが、思い立って日本橋三越で開催されている「古伊万里のすべて」という展覧会に行ってきました。
何時までやっているのかも分からず慌てて会社を出たので賞味45分程度しか見る時間はありませんでした。途中階のバーゲンが気になって気になって…(笑)もっとゆっくり見る事が出来ればよかったと、とても残念に思えるぐらいとても素晴らしい、初心者にも分かりやすい良くまとまった展示形式でした。全体の流れを十三分割にしてそれぞれの特徴などが説明され、一つ一つにも何がどう素晴らしいのか、どんな特徴かあるのかなどが丁寧に説明されていました。
一、初期伊万里
初期の古伊万里のことで、有田焼が始まった1610年代から1650年ごろまでの作品をいう。落ち着いた色調、自由で勢いのある筆致などに特徴がある。
ここの私のオススメは、「白磁釉彩貼花梅松文壺」です。初期伊万里の幅の広さを堪能させる名品。細工の細かさ、釉薬による彩り、特異な高台など見どころが多い。と説明にあるように、白い小さな壺なのですが、梅の枝花が浮き彫りのようになっていて、反対側には松の枝葉が浮き彫りになっています。網目模様が雲を連想させて、その壺を手に取ると手の中に庭の空間が広がるようなそんな心和む作品です。
二、初期色絵
色絵の始まる1640年代から1660年頃までの初期の色絵の作品。この年代のものの多くは、かつて古九谷と呼ばれた。赤線に緑と黄の彩色、濃い緑や紫の彩色に特徴がある。
ここの私のオススメは、「色絵竹虎文大皿」です。黒で文様を線描きし、その上から虎を黄、竹を緑、岩を青と紫の上絵の具で塗る。全面を緑などの上絵で塗りこめる表現は青手と呼ばれる。と説明にあるように、模様をすべて黒で描いてあって、塗り絵のように色がついています。大き目のちょっと深みのある皿の底の部分は中心にピョンと尻尾を立てた黄色い虎がこちらを向いて様子を窺っています。周りには竹の葉が一面に描いてあってうっそうとした茂みの中の様です。内側の側面は黄色く松の模様が描かれています。まるで占い師が手にもっている魔法の鏡を使って知らない世界を覗いているような雰囲気です。
三、初期伊万里からの脱皮
1650年代になると素地が薄く、文様の濃淡を丁寧に表現した作品が増えてくる。技術が向上し、素朴な初期伊万里の段階から完成期(1670〜80年代)へむかう過渡期(1650〜60年代)の作品を中心とする。
ここの私のオススメは、「染付陽刻文兎形皿」です。うさぎの毛を全面に細かく書き込んだ技巧作。体の凸凹も型で表されている。と説明にあるように、色は青の濃淡のみなのですが、体の形が浮き彫りのように表現されていて、兎が丸くなって耳を左右に広げています。使うためと言うよりは、孫の誕生日プレゼントなどにおばあちゃまが選んで買ってあげたという雰囲気です。
四、色絵の展開
1640年代に始まった色絵は、50年代以降も多様に展開する。金銀祭や京焼き風の仁清手、輸出色絵などが次々に生み出された。
ここの私のオススメは、「色絵桜花文瓢形瓶」です。黒の輪郭線の無い優美な絵付けは仁清などの京焼の影響を思わせる。口部は竹をかたどる。と説明にあるように、30センチ弱ぐらいのひょうたんのような丸みのある形のトックリです。下のポテッとした丸く膨らんだ部分には桜の枝葉花が金、青、緑で可憐に描かれていて、中程の丸みの部分にはひし形に並べた金の笹の葉の中に緑で小さく笹の葉が散らされています。一つ一つが細かく描かれていて見ていて飽きません。
五、染付けの完成
1670年代になると技術の完成期を迎え、染付けの表現においても細かい線描き、微妙な濃淡、緊張感のある構図などの特徴をもつ作品が表れる。
ここの私のオススメは、「染付海老文輪花皿」です。長く伸びた伊勢海老のひげの表現が見事である。と説明にあるように、白地で両手のひらを広げたくらいの大きさのお皿に青色一色だけで水草と三匹の海老が描かれています。一匹ずつがそれぞれの方向を向いているのですが、水の底を這っている様子や、あちこちに移動し様としている様子が生き生きと描かれていて、まるで今にもピチピチと跳ねて動き出しそうです。これでお刺身なんかを乗せたらすっごく美味しそう…なんて考えてしまいました(笑)
六、色絵の完成と柿右衛門様式
1670年代から90年代にかけて、染付けと同様に色絵の技術も完成する。乳白色の素地に余白を生かした絵画的な構図の柿右衛門様式は、この時期を代表とする作品である。
ここの私のオススメは、「色絵唐草文菊花形皿」です。菊花の花弁の重なりを染付けの藍と白、上絵の緑、黄、赤で色鮮やかに表した優品。と説明にあるように、菊の花びらを重ねた形をした片手のひら位の大きさのお皿の五枚セットです。花の中心は小さく赤で描かれ、その周りのメシベやオシベのような部分は青く唐草模様のようになっていて、その周りから赤い花びら、黄色い花びら、白い花びら、緑の花びら、最後に青い花びらと並んでいます。とっても鮮やかで、遠くからでもすぐ目に付くぐらいお皿が存在を主張していました。
七、染付けと白磁の展開
1680年頃になると表現が緻密で技巧的な作品が多く見られるようになる。染付けにおいては細かな文様が丁寧に書き込まれ、白磁においては複雑で繊細な形の作品がある。
ここの私のオススメは、「染付瑠璃釉花鳥文輪花大鉢」です大ぶりでゆったりとした形状の鉢。内面に精密な染付け文様を描き、外面には瑠璃釉を掛けたメリハリのある作品。と説明にあるように、外側は深い藍色一色に塗られているのですが、内側の底の部分には梅の枝花と鳥、横面には岩が配置され、菊の花や紫露草など和花と鳥が繊細に描かれて空の部分には雲がかかっています。たくさんの花などが描かれていますがゴチャゴチャした印象は無く、また、内側と外側は対照的な雰囲気なのでいつまで使っても飽きない、代々受け継いでいきたい大切な食器(装飾用ではなくあくまでも使う事が前提です)という感じでした。
八、古伊万里様式の展開
1690年代になると染付けの藍色に上絵の赤と金彩を多用したいわゆる金襴手の古伊万里様式が現れる。作風は様々だが海外輸出向けと国内向けに大別される。
ここの私のオススメは、「色絵唐花文朝顔形鉢」です。曲線で画面が区画され、赤や金で豪華に菜食した国内向け古伊万里の優品。と説明にあるように、金や赤、緑、青、黄、水色で花や文様が描かれています。外側には赤で文様が描かれている中にハメコミのように青い縁取りの中に赤い花の草葉が伸びやかに描かれています。内側は、縁の部分が緑色の文様の中に赤い花が点々と配置されていて、内側には色とりどりに夢の中のような模様が(ワケが分からない説明ですが…(笑))描かれています。これは本当に欲しいと思いました。いつまで見ていても見飽きないし、夢が詰っているようなワクワクする作品でした。
九、蕎麦猪口の変遷
1700年頃から平底で直線的に立ち上がる形の猪口が作られるようになり、これらを蕎麦猪口と総称している。蛇の目高台や見込みの文様などで制作年代を知ることが出来る。
ここは、いわゆるお蕎麦を食べる時の器(ちょこ)がたくさん展示されていました。今でもちゃんとしたお蕎麦屋さんに行くとこういう雰囲気のもので食べますよね。普段使いのものなので何気なく通り過ぎてしまいそうですが、よく見ると精密に描かれていて一つ一つに個性があり、こだわりの逸品という雰囲気でした。
十、江戸の暮らしとやきもの
浮世絵などに古伊万里が描かれていることが多く、江戸時代の暮らしの中で古伊万里がどのような使われ方をしたかが分かる。
ここでは、浮世絵が壁に掛かってて、その浮世絵の中に掛かれているものと同じ古伊万里がその前に展示されていました。実物と絵の中を対比させてみる事が出来て、実感としてこんな風な使われ方をしているのかとすごく納得できました。
十一、江戸後期の意匠
古伊万里の製作技術が完成してからも意匠の面では各時代の流行が常に取り入れられた。阿蘭陀人文様や地図文もその時代の流行である。
ここでは、お皿の中にオランダ人達の様子や船などが描かれたものや、いわゆる地域の地図や東海道の宿駅の各場面が大皿の中にちりばめられていて、実際に自分で見る事が出来ないようなことを絵柄を通して想像し楽しむ江戸の人々の様子が感じられました。
十二、古伊万里入門
古伊万里は技術や制作年代を知ることでさらに深く楽しむ事が出来る。このコーナーでは技術や年代の見分け方、生産地の違いによるやきものの比較などを紹介する。
ここでは、説明にある通りに古伊万里を楽しむための知識を分かりやすく並べてあります。全部の説明を書くことは出来ないのですが、中で外国との比較で中国、ドイツ、イギリスなどの窯が古伊万里様式の作品を模倣したものが並べてありました。最初に気がつかずに観ていたのですが、なんだか薄い膜が張ってあるような印象を受けたり、違和感があるのでなんだか変だなぁと思って説明を見たら模倣作品とあって、やっぱり本物と模倣作品と言うのはハッキリと言葉に出して説明できないけれど違うもんなんだなぁと妙に納得してしまいました。
十三、現代に生かす古伊万里の美
季節感を大切にする心は、今も昔も変わることはありません。四季の移ろいの中での食卓の演出は、一瞬またはそれ以上に様々な思いをめぐらすことが出来る一つの空間です。柴田御夫妻の貴重なコレクションの中から数点ずつを選び現代のテーブルに生かしてみました。当時の職人達の季節にたいする思いやこだわり、そしてその技をコーディネートを通して少しでも皆様にお伝えする事が出来れば幸いです。
ここでは、春、夏、秋、冬と四季に分けてテーブルセッティング形式で展示してありました。日本人は四季を昔から大切にしてきたとは良く聞きますが、職人が模様や柄に込めた繊細な思いがすごく伝わってきました。日本人に生まれてよかったな〜としみじみ感じました。
一時間も無い短い時間での駆け足の鑑賞でしたが、全く無知だった私でも古伊万里の歴史の流れや創意工夫が戸惑うことなくスンナリと理解できました。つくづくもっと時間の余裕を持って見に来ればよかったと思いました。デパートのちょっとした展覧会だなんて思って侮る事は出来ませんねぇ。そうそう、日本橋の三越は3月から閉店時間が7:30に延長されるようです。たった30分と思う無かれ、会社帰りに行こうと思うとその30分がとってもとっても貴重なのです。「もう終わっちゃう」というのと「まだやってる」というのでは気分的に全然違いますもんね。
2001年2月11日
昨日も今日も晴れてとても温かく感じます。みなさんはこの連休はどのようにしてお過ごしになるのでしょうか?私は、(まぁ、これを書いている時点で特に用事は無いのはバレバレだと思うのですが)まだまだ腰の具合が心配なので特にどこにも出かけないことにしました。毎日の生活に支障があるわけではないし痛いことも全然無いのですが、今の時点でちょっとでもムリをするとガクッと悪くなる可能性があるので歌舞伎座やスキーに行きたい気持ちをグッと堪えてのんびりテレビでも見ていようと思います。
今日は開催中の各美術展などで面白そうなものがいくつかあるのでご紹介したいと思います。
東京都美術館 「国宝鑑真和上展」 (月)休 3/25まで 1200円 上野駅 0570−06ー1234
これはテレビなどでも紹介されているのでご存知の方もたくさんいらっしゃると事と思います。世界最古の肖像彫刻「和上座像」など世界遺産指定の唐招提寺の金堂大修理の記念展です。唐から鑑真が来日して唐招提寺を創建することで開花した天平時代の仏教美術で国宝9点、重要文化財36点を含む100点あまりが展示されています。「和上座像」は普通ならば和上の命日の6月6日の前後三日間の開山忌舎利会の時にしか見ることが出来ませんし、御影堂は通常厨子の中に祀られているので御像のみを見ることが出来るのは展覧会の時のみだと思います。結構長い期間展示されているので、私もぜひこれは近いうちに見に行こうと思っています。
戸栗美術館 「館蔵華麗なる柿右衛門の世界」 (月)休 3/25まで 1030円 渋谷駅 03−3465−0070
色絵の人形や伝来の史料、陶片などが焼く100点展示されています。これは、詳しい内容の事は良く知らないのですが和食器などの絵柄の中では柿右衛門のものがいつも素敵だなと思っているので、全部で100点程でそんなに多くは無いと思いますがある程度の数を一同に見ることが出来るので行ってみようかなと思っています。
根津博物館 「日本刀にみる花鳥風月」 (月)休 3/20まで 1000円 渋谷駅 03−3272−8600
『日本の刀は、その平安中期の誕生頃から、武器を意味するものだけではありませんでした.「源氏物語」や「太平記」には、もののけや妖怪から身を護る日本刀の霊力が語られています。また誕生を祝って、護り刀として太刀を贈ることも行われてきました。そこで、日本刀は、高潔なこころの象徴として、人々の日常の身辺にあったものといえます。日本刀は、曲線と曲面で形造られていて、これらをいかに美しく磨き、刃文や地文をも照らし出すことができるかが、その刀の優劣を決め、鑑賞のポイントとなっています。日本刀の鑑賞とは、じつはその泰材となる鉄そのものの美しさと神秘さを観ることなのです。「鉄(かね)の色」・「刃文の沸(にえ)・匂い」などの鑑賞の要点はどれもきわめて感覚的なもので、鉄が鍛錬され磨かれた時に、そこに色艶や気韻を感じることと言われます。鉄は錆びてしまうのが、自然の法則です。錆びやすい鉄を錆びさせずに一千年にわたって磨き続けてきたのが、日本刀なのです。脈々と受継がれた、日本人の刀への愛着をこれからも大切にしてゆかねばなりません。今回の展示は、この刀に付けられた拵(こしらえ)にも、焦点をあててみました。ここにも日本人の技の冴えと、自然に対するやわらかな心を感じることができます。あわせて、技術と感覚の粋を御鑑賞いただきたく存じます。 』と紹介されています。時代劇や歌舞伎でも刀は特別な意味を持って描かれる場面が数多くあります。現在はどこの家にもあるものではないけれど、誰もが当り前に持っていた時代の人々の心意気を感じてみてはいかがでしょうか。
ブリジストン美術館「ルノワール展:異端児から巨匠への道1870−1892」 (月)休 4/15まで 1300円 03−3272−8600
『あなたはルノワールの本当の傑作に、目を洗われたことがありますか。この展覧会ではルノワールがもっとも創造的だった20年間、つまり1870年頃に始まる印象派時代と1880年代の古典的時代に焦点を絞り、なかでも名作と呼べるものばかりを選びました。
…きらめくセーヌ河、風そよぐ草原、少女たちの一瞬の微笑を描きとめた印象派時代、形と色の純粋な魅力、真珠色の肌の女性を追究した古典的時代。展示されるのは、油彩50点あまりとパステルなど約15点で、出品作品の大半は欧米の美術館や個人コレクターから借用したものです。《ぶらんこ》《ルグラン嬢》《ヴァルジュモンの子どもたちの午後》など、この時代の代表作が多数、日本初公開になります。
ルノワールの魅力をあますところなく再現したこの展覧会を、ぜひお見逃しなく。』と紹介されています。私のルノワールに対しては女性や少女達の微笑がとても朗らかでふんわりとした雰囲気で描かれ、色使いも明るく、見ているこちらの心までもが安らぐようなゆったりした一時が流れている作品がたくさんあるという印象です。紹介からしてかなり力が入った展覧会のようですし、名作ばかりが並んでいるようですのでルノワールについてよくご存知の方もちゃんと見るのは初めての方もルノワールの世界を堪能できるのではないでしょうか。
江戸東京博物館「蕪村・その二つの旅展」 (月)休 3/18まで 700円 両国駅
『1716年(享保元)、摂津国毛馬村に生まれた与謝蕪村は、文人画の大成者として知られています。蕪村は遊歴をしながら様々な絵の技法を身につけ独自の画風を確立しました。従来、蕪村の絵画は、その制作地別に把握されていましたが、多様な画風の変化は必ずしも制作地と一致するものではありませんでした。今回の展示は画風の変化に注目することにより、制作地の移動(外的世界の旅)だけではなく、画風を次々に変えていくその遍歴(内的世界の旅)の二つの旅を明らかにしていくものです。』と紹介されています。初期作品―和画様式、独学による開花と熟成―漢画墨彩様式、中国文化への憧憬―漢画着彩様式、中国文化への回帰、俳諧との合体―俳画及び書、と展示構成を五つに分けているようです。国宝や重要文化財などもいくつも展示されるようです。日本美術に興味がある方ならばきっと外す事の出来ない展覧会ではないでしょうか。
どれも面白そうなものばかりなのですが、ほとんどのものが三月中に終わってしまうので学生の方は春休みが始まる頃に終わってしまうので注意してくださいね。社会人の方は年度末が近くなるとそれどころではなくなってしまうと思うので早めにご覧になってくださいね。ところで話はガラッと変わりますが、みなさん最近デパートに行かれましたか?私はたまたま三越とプランタンに行ったのですが、バレンタインが近い事もあってバレンタインコーナーは人・人・人!!普段は見たことも無いような各国のチョコレートがたくさんありました。フランス、ベルギー、スイス、それから日本のパティスリーで有名なお店もたくさん並んでいました。
私は普段だったらゼッタイ買わないと思ったのですが、どんな味なのか知りたいと思って三越で帝国ホテルのチョコレートを買いました。細長くてマーブルになっているのとビターが入っているものと、平たくて四角いミルクとビターの二箱を買いました。平たい方のビターは中にアーモンドか何かが細かく砕いているものが入っていました。何が有名なのかと思ってお店の方に伺ったところ、マーブルの細長いものが有名なのだそうです。どれも美味しかったのですが、私個人としては細長いビターとマーブルのセットがおすすめです。チョコレートは甘くなくっちゃダメって方は平たい方をおすすめします。
プランタンの方では各国のチョコレートがたくさん並んでいました。こちらでは試食を置いているお店が多かったです。結構あれこれ食べてみたのですが、ゼッタイこれ!!って言うほどの違いが良く分かりませんでした(^^;;みなさんどんな基準で買っていらっしゃるんでしょう?それに普段はこの手のチョコレートってどこで販売しているんでしょうね。中には王室御用達のものなどもあって、あと一つか二つぐらいは味見のために買ってみようかなと思っています。
2001年2月1日
今日は初日です。実は先月も千秋楽の口上から幕見席で見ていたんです。でも書いている時間がなくてそのままにしてしまいました。お許しくださいませね。そして今回は全演目の事は書けないのですが口上の様子などを中心に書きたいと思います。初日と言う事もあって幕見席にも若干の余裕があります。しかし、三階席はほぼ満員でした。初日から平日にもかかわらずこれだけの人が入るなんてやっぱり襲名興行というのはみなさんの期待が大きいのですね。それと、先月と幕が違ったと思います。先月のを良く覚えていないので気のせいかもしれませんが、確か先月はもっと華やかで色とりどりのリボンのような模様だったと思うのですが今月は渋い茶色の傘の模様でした。
今月は先月よりも口上にご出演される方の人数も増えていました。
| 富 十 郎 丈 |
玉 三 郎 丈 |
又 五 郎 丈 |
秀 調 丈 |
弥 十 郎 丈 |
鴈 治 郎 丈 |
左 團 次 丈 |
菊 五 郎 丈 |
三 津 五 郎 丈 |
羽 左 衛 門 丈 |
吉 右 衛 門 丈 |
松 江 丈 |
時 蔵 丈 |
歌 昇 丈 |
福 助 丈 |
秀 太 郎 丈 |
我 當 丈 |
雀 右 衛 門 丈 |
この順番でズラ〜ッと並んで座っていらっしゃいました。人数が多いと言う事もあるのでしょうか、みなさん割と手短にお話しなさるのですがそれでも予定時間よりも5分程時間オーバーとなりました。お話された順番としては羽左衛門丈より右方向へ吉右衛門丈→………→雀右衛門丈→富十郎丈→………→菊五郎丈→八十助改め三津五郎丈そして最後にまた羽左衛門丈という順番でした。親戚縁者の方々が多く、初舞台をおじい様の八代目三津五郎丈といっしょに出たとか、曾おじい様の七代目といっしょに出たなどの話が多かったです。
ちょっと面白かった話をいくつかご紹介すると、(大雑把な内容ですが…)
中村福助丈
「たびたび相手役をやらせて頂いているので、三津五郎となられたこれからも(私のコトを)お見限り無くよろしくお願い致します。」
片岡我當丈
「幾たびの艱難を乗り越えてこの名跡をお継ぎになります…」
市川左團次丈
「先月の口上で『金も要らなきゃ女も要らぬわたしゃも少し背が欲しいと言い合った仲です』などと申しておりましたが、自分も女房に逃げられたので人のことは言えないとお詫びを申し上げたい。どうしたら逃げられずにすむのか(三津五郎丈と)相談したいと思っています」
尾上菊五郎丈
「とても研究熱心なすばらしい役者です。しかしどういうわけか最近は料理に洗濯、掃除なども得意になられたようで…」
などなど… みなさん私生活などのことを絡ませて茶目っ気たっぷりに話されるのでとても楽しい一時でした。口上は日によって内容を変えることが多いので何度観に行っても楽しめますよね。
で〜も〜、口上だけを見るのに700円は高ーーい!!私としては500円ぐらいだったら良いのにと思うのですが…あれだけたくさんの役者の方々がお出になるのでしょうがないんでしょうか?め組の喧嘩と越後獅子が合わさった料金と言うのも観る方としては別々にしてくれれば良いのにと思います。初日だけでも途中で帰る方や途中から入っていっらしゃる方が結構いらっしゃいました。両演目共とても良かったのですが両方続けて見る時間が無い方も多いと思うのでどうにかならないものなんでしょうかねぇ…。
め組の喧嘩は出演者がとても多い演目なのですが、今日は双眼鏡が無いので顔がぼやけてしまって誰が誰やら良く分からない方がたくさんいらっしゃいました。表情もほとんど分からなかったのですが初日と言う事もあってみなさん間を合わせるのに苦労なさっていらっしゃるように感じました。舞台上に大勢の人がひしめき合う場面も、もっと日にちが経てばスピード感も増してくるのではないでしょうか。「火事と喧嘩は江戸の華」という言葉がありますが、その言葉を絵に書いたような演目でとても楽しかったです。
越後獅子は三津五郎丈がお一人で踊りつづける演目なのですが、途中から1本歯の下駄を履いてタップダンスのような場面もあり、動きも滑らかでとにかく目が離せないし、見終わった後良いものを見たな〜という感動がありました。初日だったので「おしい…」と思うところもありましたが、これからますます良い舞台になるのではないでしょうか。
今月は何回観に行く事が出来るのかまだ分かりませんが、あと何回かは見たいなと思っています。あと、美術展などにも行きたいなぁ…デパートでやっているもので面白そうなものもあったし、スキーにも行きたいな〜。とか言ってスポーツが出来るほど腰の具合が良くなっているわけではないんですけどね。行きたい所はたくさんあるんですよね〜。体の調子がだんだん良くなっているので欲が出て来るんですかね。
2001年元旦 (ホントは元旦に書いたんじゃないけれど…(^^;;)
2001年になりました。去年は初冬からずっとまともに歌舞伎を観に行く事が出来ませんでしたが近いうちに歌舞伎三昧の日々を送れるようになると思うのでもう少しお待ちくださいませ。
今年も皆さんと共に歌舞伎を気軽に楽しんでいきたいと思っています。私は東京での公演にしか行く事が出来ませんが、各地域での公演の様子や役者の方々のゲスト出演の様子、トークショー、歌舞伎以外の公演などの様子、歌舞伎関係の情報だけでなくその他の演劇情報、イベント情報などなんでも結構ですので面白そうなものがありましたら教えてください。このホームページをきっかけに楽しいことをみんなで分かち合いましょう!!気軽に色んなコトを楽しもうと言うのがそもそもこのホームページを始めたコンセプトなんですよん♪
最近は歌舞伎に限らず美術館にも全然行っていないので皆さんにお願いしておいて自分で全然お知らせしていなかったのになんなんですが、美術展なども面白そうなものを毎月いろいろな所でやっています。美術館だけでなく、デパートのイベントとしても面白そうなものをたくさんやっていますよね。今も行ってみたいものがあれこれあります。今度からは定期的にそこらへんの情報などもお知らせしたいと思っています。
たくさんサイトがある中、せっかくこうやって画像も全然ない私のホームページを皆さんに見に来て頂いているので、ここがキッカケになって見に行ったイベントで楽しむ事が出来たり、感動したり、ハッピーな気分になれるといいなと思っています。私が行ったものに関しては行く事が出来なかった方にはバーチャル的に行った気分を味わっていただけるような、行かれた方には「そうそう、そんなことあったよね〜♪」ともう一度思い出していただけるように出来るだけ詳しく書いていきたいと思っています。 つたない文章だとは思いますがいっしょにいろいろなことを楽しんでいきましょうね!!!